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レジン&シリコン複製講座vol.2  両面取り型 

 ど~もこんばんは、雷後です。
 
 前回に引き続き、複製講座・・・今回は「両面取り」型についてお送りしたいと思います。
 この両面取り型は、シリコーンによる複製では、一番汎用性が高く、模型誌などでも見かける機会が多いと思います。そのため、色々なパターンがあったりします。(三分割にしてさらに複雑な形を複製とか、はじめから内部にポリパーツを仕込む、等々)
 今回お送りするのは、そういった難しい型ではなく、基本中の基本な型についてお送りしたいと思います。(難しいタイプも機会&要望があれば紹介することもあるかも知れません。)


 さて、この両面取りタイプ、レジンキャストのを流し込む道のとり方で、二つに分かれます。
 パーツになる部分に、
 上から直接流し込む「トップゲート」方式
 下から湧くように流し込む「アンダーゲート」方式
IMG_0006.jpg
 簡単な図にするとこんな感じになります。

 「トップゲート」は型取りが比較的簡単で、シリコーン、レジンともに使用量が少なめでリーズナブルといった利点がありますが、
・気泡がとにかく入りやすく抜けにくい。
・一度に複数のパーツを複製できる型にするのが困難。
 と、いった欠点が目立つため、こちらを選択することは少ないと思います。簡単な形で、パーツがひとつしかない場合なんかはオススメなんですけどね・・・。

 そんなわけで、今回紹介するのは「アンダーゲート」方式。しかも、パーツがひとつだけという両面取りとしては一番簡単な部類になります。

 両面取りアンダーゲート方式
 
 メリット
・ある程度複雑な原型でも複製可能(もちろん向かない形もありますが)
・一度に複数の種類のパーツを複製することができる。
・汎用性の高さゆえに、多くのパターンが派生する。

 デメリット
・パーティングライン(型と型との合わせ目のライン)のとり方が、パーツの形によっては複雑で、慣れがいる。
・レジンの通り道が余分に必要なため、シリコン&レジンの使用量が増える。

 

 
 またまた前置きが長くなってしまいましたが・・・いってみましょう。

まずは、必要なものから(前回から少し増えました。)
DSC01252_20120504010728.jpg
左から順に
紙コップ・・・100円均一にて購入
離型剤スプレー・・・Wave製。近隣模型店にて購入
レジンキャスト・・・同上記。キシレンタイプ アイボリー
シリコーンゴム・・・同上記。
シリコーンバリヤー・・・GSIクレオス製。近隣模型店にて購入
下段
割り箸・・・100円均一にて購入
竹串・・・同上記
型取り用油粘土・・・GSIクレオス製。近隣模型店にて購入
(油粘土は型取り用を用意しましょう。物によっては、シリコンにべったりくっついて大変なことになります。経験者は語る・・・。)
型枠用ブロック・・・GSIクレオス製。近隣模型店にて購入

そしておなじみ
DSC01259_20120504010727.jpg
製菓用デジタル秤


 まずは、型取りするパーツにパーティングラインとなるラインを入れていきます。
 DSC01280.jpg
 いきなりですが、ここが結構重要なポイントで、このラインの取り方でこの後製作する、シリコン型の良し悪しが決まるといっても過言ではありません。
 パーツをよく見て、気泡が大きく残りそうだったり、パーツがシリコンに埋没して取り出せなくなったりしないよう、ライン取りには注意しましょう。

 
 つづいて、。型枠用ブロックを使い、実際に必要な型の大きさを見つつ、型内でのパーツの位置取りを確認します
IMG_3675.jpg
 結構大まかですが、レジンの通り道を考えて少し大きめにとります。黄色い棒がレジンの通り道になる部分です。ここでは過去に製作したレジンの棒を使用しましたが、プラ棒やポリプロピレン棒なんかがオススメです。型とパーツの大きさに合わせて、それに合った太さと長さのものを用意しましょう。(ワイルドな方は鉛筆を使ったりしてました・・・まぁシリコンがつかなければ何でもいいってコトなのでしょうが、真似する場合は自己責任で。)


IMG_3676.jpg
大きさと位置が決まったところで、型枠用ブロックをしっかりと組み、内枠の大きさに合わせて、油粘土を切り出し中に敷き詰めます。


IMG_3678.jpg
 ヘラやスパチュラ等を使用し、先ほど描き込んだパーティングラインにあわせて、粘土に埋めていきます。(必要なものに記載しませんでしたが、粘土に埋める道具はご自身の使いやすいものであれば何でもかまいません。ちなみに私は、大きな耳かきみたいな形のスパチュラ一本と、竹製割り箸を自分好みに削ったものを使用しました。)
 また、レジンの通り道となる棒もちょうど半分埋めておきましょう。


IMG_3687.jpg
 ほとんど、埋め終わったら、型同士がずれないようにするための、ダボ穴を開けていきます。まっすぐな円柱だと抜けにくいので、断面が台形になるような円錐型の穴がよいでしょう。(私は写真下にある、お尻を少し削った鉛筆で、スタンプしていきました。)


 この段階で、粘土埋めはほぼ終了になります。ここからシリコンの流し込みになるわけですが、流してしまうと引き返せないので、最後によ~く確認しておきましょう。


 
 確認が終了したら、シリコーンの流し込みを始めます。

 まずは、シリコーンバリアーを軽く全体に吹き付けます。吹かなくてもそんなに問題は無いと思いますが、念のため。
 つづいて、気泡を抜くために、エアブラシを空吹きできるように準備しておきます。
IMG_3688.jpg
 軽量して、適量の硬化剤を加え十分に攪拌したシリコーンを気泡が抜けやすいよう、少し高い位置から流し込みます。(この辺の手順を詳しく知りたい方は、お手数ですが前回の「片面取り型」の記事を御覧ください。)
 表面が隠れるぐらい流したら、エアブラシを空吹きして、さらにしっかりと気泡を抜いていきましょう。
 
 贅沢を言えば、この段階で完全に硬化させると、ほぼ気泡の無いシリコンの膜ができるのでオススメですが、時間の無い方は続けて流していきましょう。

IMG_3690.jpg
 さらに流し込んで・・・

IMG_3695.jpg
 完全に隠れるまで流し込みました。この段階でも一応エアブラシを当てて気泡を抜いておきます。

 
 完全に固まるのを待つ事一昼夜・・・

 と、ここで、私的にやっていることを紹介します。
 
 この両面取り型は、最終的に両面の型同士をしっかりと合わせて、レジンを流し込むわけなんですが、シリコンそのままだとやわらかいため、しっかりと合わせて固定することができません。そこで、硬くて平らな板を当ててクランプしたり、この段階で、石膏を上から流し込んで、型の両サイドに硬さを確保したりするわけなんですが、(複製に興味のある方は、模型誌等で御覧になったこともあると思います。)型があまり大きくない場合、この時点で、この「あて木」的なものをくっつけておくと、後々楽ができます。そこで・・・
IMG_3701.jpg
 こんな感じの板を用意します。これは、タミヤのプラボード(3mm)を型の内側より少し小さいぐらいに切り出し、ドリルで穴を開けたものです。

 これを・・・
IMG_3703.jpg
 固定用に、薄くシリコンを流し込んだ後、上に乗ます。これまた固まるのを待ちましょう。

 さて、固まったらここから反対側に移ります。

DSC01287.jpg
 裏返すと、こんな感じになっています。まずは、油粘土をはがしましょう。

DSC01288.jpg
 粘土をはがしたら、(結構細かいところに粘土が残ったりしますので、竹串などを使い、パーツを傷つけないようしっかりと取り除きましょう。)隙間に入り込んだ余分なシリコンを、除去していきしょう。よく切れる刃物を使うのがコツです。


 DSC01290.jpg
 ここで、反対側に流し込んだシリコンがくっついてしまわないよう、離型処理を行います。方法は色々あるようですが、ここでは専用の「シリコーンバリアー」を使用しました。エアブラシを使用して満遍なく吹き付けていきます。乾くと、少しつや消しになるので、それを目安に吹き残しが無いように注意していきましょう。(吹き残しがあると、その部分がくっついてしまい大変なことに・・・)


DSC01291.jpg
 離型処理がすんだら、同じようにシリコンを流し込んでいきます。

DSC01293.jpg
 反対側にも同じようにプラボードによる当て木を入れました。


 さて、固まった後、型枠ブロックをはずします。
DSC01294.jpg
 はずし終わりました。この後型同士をはがしていきます。・・・無事はがれるかな?緊張しますね。


DSC01298.jpg
 無事にはがれました。いやぁ~よかった。


DSC01300.jpg
 型同士をはがした後、パーツ、レジン道用棒をはずします。パーツを破損しないように注意しましょう。


DSC01395.jpg
 パーツ他をはずしたら、よく切れるカッター、デザインナイフ、彫刻刀などを使用し、湯口等のレジンを流し込むための道を作っていきます。


 これにて、型の完成です。


 

 つづいて、型にレジンキャストを流し込んでいきましょう!

 まずは、型に離型剤スプレーを吹きつけます。すぐに乾くので続けて、クランプや大きな輪ゴムなどを使用して型同士をしっかり合わせて固定しましょう。
 固定が、すんだらいよいよレジンの流し込みです。(レジンキャストの混合における解説事項は、前回の「型面取り型」にて、詳しく掲載しております。お手数ですがそちらを御覧ください。)
 混合、攪拌したレジンをすばやく、かつ気泡が入らないよう、先ほど開けた湯口から流し込んでいきます。コツは穴に直接流し込むのではなく、大きく開けた湯口の壁に棒(竹串やポリプロピレン等)を当ててガイドにし垂れ流す感じで流すと、気泡が入り込みにくいです。
 余談ですが、レジンキャストは、硬化反応中とても熱くなります。とくに混合する量が多い場合かなり発熱するので、うっかりやけどしなように注意しましょう。
DSC01404.jpg
 無事に流し込めました。レジンジャストは固まるのが早いので、写真を撮るころには、もう硬化が始まっていますね。
 ちなみに、今回は型が小さいので、御覧の通り輪ゴムを使用して型同士を固定しました。当て木にしたプラボードのおかげで固定がとても簡単です。
 
 あせる気持ちを抑えつつ、レジンがしっかりと固まるのを待ちましょう。(レジンや型が暖かいうちは危険)

DSC01414.jpg
 固まったら、そっと型からはずしてみましょう。レジンは結構折れやすいので、細い部分など折らないように慎重に・・・。

DSC01415.jpg
 そんなに問題なく流れていたので、(多少の気泡は後で修正)これで完成です。この段階でうまく流れていない部分や、気になる箇所があった場合は、型を再度調整して、(新しいレジンの流れる道を入れる等)納得のいくパーツに仕上げていきましょう。
 
 前回と同じく、これも何度か複製して出来のいいものを使用することにしました。(都合5回流しました。)



 んで、ちょっとずれますが、型にレジンを流し込んだ際、結構な割合で余ることがあります。そんなときは・・・
DSC01407.jpg
 こんなかんじで余ったレジンを、ポリプロピレン製の適当な容器に流し込んでおくと、後々レジンブロックとして、工作に使用できて便利です。(ちなみにこちらの容器は、100円均一で購入した製氷皿)
 同じ要領で、容器を変えることで、レジンの板なんかも作れます。お好みに合わせて色々と用意しておくと役に立つときがくる・・・かもしれません。


 そんなわけで、今回はこれで終了となります。次回は最後の複製講座「たい焼き取り」型についてお送りする予定です。
 
                         ではでは。


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コメント

ポイント押さえてて、分かりやすくていいね。
次に複製作る事あったら、参考にするよ(´ω`)ノ

ark #- | URL | 2012/05/05 02:19 * edit *

Re: タイトルなし

 コメントありがとうございます。
 いや、お恥ずかしい。私のつたない記事が、お役に立てればよいのですが・・・。文章だとどうもうまく説明できない気がしてなりませんです、ハイ。

雷後 #- | URL | 2012/05/05 03:42 * edit *

はじめまして、参考になりました。

過去記事にコメント失礼します。

はじめまして。
AKATSUKIと申します。

ディフォルメ選手権グランプリおめでとうございました。
実物拝見させてもらいましたが本当に素晴らしかったです。

コチラの複製記事を凄く参考になりました。
複製は今までやりたかったのですが敷居が高くて小物止まりでしたが新たな境地開拓ということでチャレンジしてみました。
色々な方の記事読ませてもらいましたがコチラの記事が本当に良くまとまっていて分かりやすかったです。

ありがとうございました。

AKATSUKI #- | URL | 2015/12/05 22:17 * edit *

Re: AKATSUKI さん。コメントありがとうございます。

 どうもこんばんは。 こんな古い記事までご覧頂き、誠にありがとうございます。

> ディフォルメ選手権グランプリおめでとうございました。
> 実物拝見させてもらいましたが本当に素晴らしかったです。

 大変恐縮です。正直、運が良かったと思います。もっととんでもない作品がたくさんありましたから....


> コチラの複製記事を凄く参考になりました。
> 複製は今までやりたかったのですが敷居が高くて小物止まりでしたが新たな境地開拓ということでチャレンジしてみました。
> 色々な方の記事読ませてもらいましたがコチラの記事が本当に良くまとまっていて分かりやすかったです。
 
 色々と拙い記事ですが、お役に立てたのでしたら幸いです。
 確かに、少々敷居が高く感じるかもしれませんが、やってみると意外となんとかなるものだったりしますよね。(笑)
 

雷後 #- | URL | 2015/12/07 21:41 * edit *

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